適応障害とは
原因がはっきりしているため、その原因を解消することで症状を改善できますが、それができない場合には症状が慢性化してしまうことがあります。
適応障害の症状
不安や焦りなどの情緒的な症状、不眠や頭痛などの身体症状、そして遅刻や暴飲暴食といった問題行動に大きく分けられます。症状の現れ方や内容は患者様によって異なりますので、ここに記載されていない症状を起こすことももちろんあります。こうした症状は原因から離れると改善し、原因が迫ってくると症状が強くなります。たとえば、仕事や学校にストレスの原因がある場合、平日には不安や頭痛などを起こしますが、休日や趣味に没頭している間などには楽に過ごせます。
情緒的な症状
抑うつ気分、不安、怒り、焦り、緊張による汗・手の震えなど
身体症状
不眠、食欲不振、全身倦怠感、疲れやすい、頭痛、肩こり、腹痛、めまいなど
問題行動
欠勤・欠席、遅刻、早退、暴飲暴食、ギャンブル中毒、物を壊すなど
適応障害の原因
適応障害の治療
環境の調整などを行うことで適応しやすくすることが最も効果的です。ただし、環境調整が難しいからこそ発症するという側面がありますので、調整がうまくできないこともあります。
認知行動療法や問題解決療法は、環境調整が難しい場合にも効果が見込めます。認知行動療法では、ストレスにうまく対応できるよう考え方を変えるための療法です。医師などと話すことで物事の捉え方や行動について考え、考え方や感情のパターンや歪みを理解した上で感情をコントロールできるようにします。
問題解決療法は、問題や症状に絞って対話しながら、医師などと一緒に解決策を探していく療法です。
薬物療法は、症状に合わせた薬剤を補助的に処方することもあるという程度です。適応障害の治療は、環境の調整と認知行動療法や問題解決療法が中心になります。